入社前に「メンタルヘルスマネジメント」を学ぶと労働が楽になるかも!?

メンタルヘルスマネジメント検定公式テキスト

こんにちは、しーらです。今回はメンタルヘルスマネジメントについて、自分の体験談も交えて紹介したいと思います。自分の心身は必ずしも完璧にコントロールできるとは限りません。だからこそ、知識を蓄え実践することが大事になってきます。公式テキストも紹介するので気になった方は手に取ってみてください。

 

私が休職まで至った経緯

私は倉庫管理の仕事をしていたのですが、労働人数に対して作業量が異常に多く、商品が常にあふれかえるほどの在庫を抱えた状態でした。実際、業績は良かったのですが労働者のことはあまり考えていないように感じました。その中でDXが社内でも図られ、施行されたのですが、ワンマン経営だったのがここで響きました。繁忙期にもかかわらず事前準備なしにIT機器の取り扱いを覚え、周囲にも指導しなければならなくなったのです。

当然、その数か月はほぼ休憩時間など取れず、残業するかしないかのギリギリの状態が続きました。その状態で仕事していたので疲弊するのは当然です。ある時、冷や汗と立ち眩みが激しくなりましたがその日は終業時間が近かったため帰宅までは何とかできました。翌日、メンタル的にもきつい状態だったので精神科で検査したところうつ病と診断され、休職へと相成りました。

自分が未熟だからかはわかりませんが、周囲は何とかやろうと努力していたので、本来はこういったことが普通なのでしょうか。だとしたら、日本ではいまだに自殺者が増える傾向にあるという統計(「令和4年中における自殺の状況」厚生労働省自殺対策推進室、警察庁生活安全局生活安全企画課制作)に狂いはないのだなと感じます。

 

「メンタルヘルスマネジメント」の教科書

就労支援施設に通所し始めてから、「再就職できても前と同じような心掛けでは同じようになってしまう」そう思い、こちらの本を買いました。

 

「メンタルヘルスマネジメント検定」の公式テキストで、セルフケアコースの内容が記載されたものです。受験は今のところ考えていません。科学的なアプローチからセルフケアの方法を知りたかっただけだからです。

自分のストレスに気づくことがセルフケアの第一歩

当初、自分の様子がおかしくなってきたことに気づくまでは時間がかかりました。いつもより語気の強い注意をしたときに、「なんか自分の機嫌が悪い」と初めて感じました。それが休職する2か月前だったのでおそらくほぼ手遅れ状態だったのかなと思います。

この本では、早期にストレスに気づくことがセルフケアの第一歩と解説しています。それが自分にとって良いストレス、悪いストレスどちらでも構いません。重要なのは自分の心身の状態を把握することにあります。

 

「頑張って睡眠する」のはやめましょう

では、ストレスの解消に役立つ手段としてよく聞くのは何でしょうか。それは睡眠です。わたしも休職する前までは過剰な寝不足からの昼間の強烈な眠気、果ては就業時間中に30分くらい昼寝をしてしまったことがありました。また、そういった場合の睡眠は質が悪いのでほとんど解消できていません。そして夜は過剰なまでの寝不足……と無意識に悪循環に陥っていたのが記憶に残っています。

良い睡眠をとるにはいくつか気を付けることがあるのですが、本書の記載で特に気になったのが「睡眠しようと意気込むのはやめましょう」というものでした。わたしは今まで「よし、今日は早く寝よう」と意気込んでいたのでこれには驚きでした。これがなぜ良くないのかは単純明快で、睡眠に至る前に、交感神経が優位だと興奮状態なので睡眠に入るのが難しくなります。つまり、寝ようと意気込んで気合を入れた状態では眠れるわけがないという事です(笑)

 

自分の周りにある資源を最大活用しよう

私の場合、家族に愚痴を言う事は出来ましたが、社員仲間にそういった愚痴はほとんど言えませんでした。会社に対してあきらめの感情があったからだと思います。でも仕事はあるから頑張らないといけない。そういった板挟みの状況では助けを得ようという感情にはなれず、自分の感情を閉じ込めていたように思います。

本書によると、社内外にかかわらず資源を活用することで未然にメンタルヘルスの悪化を防ぐ、あるいは改善できるとあります。例えば心の電話相談といった相談窓口が有名だと思います。しかしながら、会社を信用していない人間が社内資源を活用するのは難しいなと思いました。また、諦めの感情では会社の状態を改善しようなどとは自分には思えませんでした。

そのため、個人的には友人とストレス発散することや、家族との対話が資源活用としては一番有効ではないかと感じます。本書では様々な資源活用に関して記載がありますが、一長一短なところもあります。確かに言えることは「会社に関係のない誰かに助けを求める」のが一番確実だという事です。

 

まとめ:適切な対処を知るにはまず知識から。実践を忘れずに

うつ病は「現代病」の一つと呼ばれるほどにポピュラーで誰もが発病する可能性のある病気とされています。しかしながら、体に出る病気と違って精神疾患はその判別が本人以外には難しいとも言われています。自分はもっとこの本を早く知っておけば、うつ病にならずに済んだのかなと感じています。心身の安定は労働者だけでなく誰もが望む健康の到達点であり、例外はありません。労働者の方もそうでない方も、この本で自分の状態について知り、精神疾患の予防や対処に向けて学んでおくべきだと考えます。元気であることが人間の喜びそのものに違いありませんから。

 

 

それではまた明日。

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